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感度と安定性の狭間 [ プロペラ仕掛け]

この冬、雑誌に取り上げられて活気づいた釣り場があった。

私はその釣り場へ行くことは無かったが、多くの知人達が通っていた。

そんな中で、「魚が近づくだけで反応する仕掛け」と評された浮きがMOAF18。過大評価としておき腕の立つ人達なので多くの釣果を上げたと思う。確認はしていない。

そして、さらに小さく繊細なアタリを読み取ることが出来る半面で、その動き自体がとても小さいタナゴ浮きMOAF17。この浮きは人へ殆ど配らない。とても疲れる仕掛けだからだ。タナゴへ違和感を与え難く喰わせていると個人的に思い込んでいる。

小さく低抵抗なはずで、動き自体が小さい?ここが今日の話。


 “感度の良いタナゴ浮き仕掛け”この感度ってどう測定するのだろうか?

私は思い込みという個人的な判断しかないと思う。

思い込んだ分の釣果が出せればそれで良し。駄目で試行錯誤も良し。

感度を追求するには、道糸を細く、その他をシンプルにすれば良い。

簡単に言えば、道糸を細くし、シモリ(目印)を外し、錘を軽くして、浮きを小さく細くする。

シモリ(沈降)調整はゼロ。

完全な止水で、無風という条件ならではだが。


これに反し、仕掛けの方は安定性を失っていく。

釣り場では完全な止水、無風なんて状況は先ず無い。そして、水面に浮いた微細なゴミや油分によって感度を追求した仕掛けは安定性を大きく損失しやすい。

同じ喰いアタリがあって、仕掛けの動きを数値で例えるなら・・・

【完全な条件下】

感度の良い仕掛け「0--------→2」

標準的な仕掛け   「0---→1」

【悪条件下】

感度の良い仕掛け「×××××1.0---→2」

標準的な仕掛け   「××0.5--→1」

と、こんな感じになるだろうか。条件が悪ければ差もなくなるという所だ。

感度を重視しすぎた仕掛けは酷い条件下でゴミ同然になる場合もあるし、安定性を失った中でアタリをとるのは、熟れと続ける努力も必要だと思う。

安定性を重視した仕掛けであれば、悪条件下でアタリが見易い場合もある。

連動シモリ仕掛けというのは、感度と安定性という狭間で状況に合ったバランスが存在する。

この一年程は其処を追求した。 

理解できたのは、感度と安定性はほぼ反比例。

感度自体を良くすることでアタリは見やすくなるが、安定性を高めることもアタリは見やすくなるということ。 


安定性を高めるには、容易な方法と逆とがある。

この冬では安定性をテーマに毎回違う仕掛けを投入してみた。

その結果、軽い仕掛けでも安定性を高めることになった。

これはプロペラタイプの仕掛けにも同じ様な事が言えるがちょっと違う。

プロペラというのは仕掛けを構成する一つのパーツ。

仕掛け自体の安定・不安定と比例した影響をまともに受けるが、しかしアタリは違った動きを見せる。

ここが違う。

その差分を大きく見せたり、小さく見せたりという調整を仕掛の中で独立して行える。

昨年末ではMOAF18までにしか満足できなかったプロペラも、仕掛けが安定したことで、より軽い仕掛けに対応できるようになり、適したサイズまで小さくすることができた。

そして、安定性を高めた上でさらに追求することが出来るのもプロペラの有り方。

アタリを不安定という言葉に置き換えれば、其処に進む道があるのかもしれない。



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